Thursday, April 24, 2014

WhartonのAdmission Officeとディスカッションした日本人合格者増のためにすべきこと 1)

今回は、Wharton Admission OfficeのSenior Executiveでアジア地域の責任者と面談した内容を紹介したい。
Whartonだけではなく、他のトップ校にも当てはまる具体的な情報を得ることが出来たので、MBA受験生にとって有益な情報だと思う。そもそも僕が受験している時に最も欲しかった情報。

今回の面談の目的は、日本人のWharton受験者数の増加、合格者数の増加のために、Wharton admissionに理解して欲しいことを我々から伝えるとともに、我々の聞き出したいことを率直に質問すること。
現在Whartonの日本人は1年生15人、2年生11人が在籍しているが、この人数はMBAトップスクールのなかでは格段に多い(転職会社アクシアムの調査資料参照)。
トップ校へのMBA合格者数が減少傾向にあるなかで、いかに日本人の合格者を保つべきか、理想や概要の論点は抜きにして、具体的な以下5点について議論してきた。

1) 導入して2年間経過しているが、選考においてグループ面接が導入された目的は? グループ面接突破のTipsは?
2) アジア地域の受験プロセス責任者として日本人に期待することは? 具体的な合格者人数の目標数は?
3) 純ドメ(海外経験無し)の日本人がWharton合格のために何をすべきか?
4) TOEFLやGMATでチェックしているポイントや具体的に設定すべきターゲットスコアは?
5) グループ面接突破のためにお勧め出来る教材・WEBサイトの紹介(MBA Admissionとの議論のなかで自分が必要と感じたことをまとめた)

まずWharton Team Based Discussionに関してまとめる。
・グループ面接参加者は4~6人程度
・ディスカッションテーマは事前に共有された2つの内容から1つを選択される(2013年実績)
・所要時間は45分程度
・質問内容は「post MBA人材が必要なスキルは?」や「解決されるべき最重要のビジネス課題は何か?」など(質問例はWEBサイトから抜粋)。

Team Based Discussionに関しての情報をグーグル検索してみると、具体的な情報は様々なWEBサイトで見つけることが出来る。グループ面接といえど、個別に聞かれる以下のような質問もありうるので事前に準備しておく。
1) How do you think the team-based interview went?
2) Was your behaviour typical of how you work in a team?

1) How do you think the team-based interview went?に関しては、色々な主張の仕方があるが、自分なら、以下2点を主張すると思う。
・1点目に評価出来る点に触れる。
グループ全体として非常に議論がスムーズに展開出来、皆協力的だった。
例:Aは、常に皆の意見をfacilitateしてくれ全体の議論の方向性を見失わないように気を使ってくれた。Bは、XYZという業界経験を活かし、役立つ具体例を沢山提供してくれた、Cはタイムキーパーを引き受けてくれ、しっかりチームをサポートしてくれた。面接という場でサポート役を申し出ることは勇気がいることだし、すごく感謝している。Dは...みたいな感じで全員の貢献度を評価するコメントを述べる。
・2点目に反省点をマイルドに触れる。決して個別の参加者を論破したり蹴落とすような発言はしない。グローバルなディスカッションにおいて個人攻撃をしかけることは非常に無礼で御法度行為。
例:失敗した点は、皆面接で少し緊張気味ということもあり、出だしの時間をもう少し有効に使えたかもしれない。でも大事な面接のなかで皆よくやったと思うし、結果、我々は1人も欠けることなくWhartonに入学して、きっちりとチームに貢献したい!
と力強く締める。

2) Was your behaviour typical of how you work in a team? に関しては純ドメ日本人には誤解があるので強調したい。日本人や韓国人などは、教育や仕事への取り組み方の影響で、非常に自分に厳しく、「今日は全然貢献出来なかった。もっと様々な意見を言うべきだと少し後悔している」などと主張しがちだが、これは間違い。
発言回数が少なくとも、きっちりと自分が取った立ち位置を高評価してアピールして終えることが重要。

前置きが長くなったが、チームインタビュー準備のための前提は完全に僕の意見などで、以下Admissionと議論した内容を紹介していく。

1) 導入して2年間経過しているが、選考においてグループ面接が導入された目的は? グループ面接突破のTipsは?について。

まず、Group面接で心得ておくべきことは、「他の受験生との競争ではない」ということ。競っているのは「他のグループ」ということ。
グループ単位で高評価・低評価は分かれる傾向にあり、グループ全員が落ちることもある。
あくまでGroup面接の目的は、「チームとしてパフォームすることが出来る人材かどうか」ということ。グループのなかのNO1を決めるのではなく、グループで貢献出来る人材かどうかを見極めている。決して英語力を試される場ではないことを強調しておきたい。
45分のグループ面接を6人で参加したと仮定すると、1人あたりの発言時間はわずか7分程度。英語が苦手で議論をFacilitateすることに自信がない純ドメ生にとって、グループディスカッションの結果を最大化するために以下3点が大事とのこと。

1. フィードバックを提供する
他のメンバーの発言に対応して自分が同意出来ること・Additional Valueを与えられることを発言することは非常に重要である。Admissionはチームワーク主体のビジネススクールの授業で貢献出来る受験生を見極めようとしているので、自分の"暗記してきた”意見に固執するのではなく、柔軟にその場で発言出来ることが非常に重要になる。「One more thing I can add from the perspective of XYZ is that XXXXXX」などと触れることが重要。
ディスカッションに慣れた戦略コンサルタントが言いそうな、全員の議論を一言でまとめたり、ロジックを組みなおす、など高度なテクニックだけが評価される訳ではない。

2. しっかりと意見を聞く
純ドメの日本人は自然と聞き役になるかもしれないが、一方的に話し過ぎないこと。逆に他のメンバーの意見をきっちりと聞いて「相槌を打つ・フォローする」といったことが評価される。
Group interviewでは少なからず参加者全員が緊張していて、英語ペラペラのネイティブも同様。
そうしたメンバーの意見をClarifyしてあげることも、大事な作業。
他メンバーの意見が曖昧であれば、「Would you repeat.....?」と単に聞くのではなく例えば、
「I really appreciate your point of you. To avoid my misunderstanding, let me clarify. Based on my understanding, what you said was XYZ, right? Then I definitely agree with your opinion because the most important aspect of XXXX is XXXX.」
などと言って発言すれば良い。わざわざ自分が暗記して用意した意見を押し通す必要は無い。
他のメンバーにとっても論点が整理出来、また彼らが意見を考える余裕を与える重要な発言。

3. 英語力をチェックしているのではない
グループ面接はあくまでWhartonに入学後、チームワークを発揮できる人間であるかどうかを確認しようとしている。
ディスカッションテーマは事前に共有されており、MBA受験関連の情報をWEBで検索すればテーマに関する様々な情報が得られるのも事実。
なので純ドメとしての英語力を不安に思う必要はなく、下手な英語でも良いので、「自分はチームに貢献出来るんだ!、チームに貢献したいんだ!」という姿勢をアピールすることが大切である。
グループ全体の意見をまとめることに不安があれば、time keeperを申し出ることも出来る。そうしたサポート役を自ら申し出る人柄も高く評価出来る。

以上、1) 導入して2年間経過しているが、選考においてグループ面接が導入された目的は? グループ面接突破のTipsは? に関して得た情報をまとめてみた。

久しぶりの更新。
気づけば卒業まで1ヶ月を切っている。殆ど更新出来ていないものの、ささやかながら当方のブログに訪問して下さることは本当に有難いので、少しづつ更新していこうと思う。

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